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ミドルマネージャーの燃え尽き対策が企業防災力を左右する時代へ―「Wellness Growth Program」が示す組織レジリエンスの新潮流

企業の中核を担うミドルマネージャー層を対象にした「Wellness Growth Program」の提供が始まった。このプログラムは、日常的なストレスマネジメントから危機時の意思決定力まで、包括的にレジリエンスを育成する点が特徴だ。従来の研修制度とは異なり、個人の心身の健康と組織の危機対応力を同時に高める設計になっている。

参考: ミドルマネージャーのレジリエンスを高める「Wellness Growth Program」を提供開始(tv-tokyo.co.jp)

分析・見解

このプログラムが登場した背景には、2020年代の複合的危機が企業に突きつけた厳しい現実がある。パンデミック、自然災害の激甚化、地政学リスクの高まりという三重苦の中で、多くの企業がBCPを発動したものの、計画通りに機能しなかった最大の理由は「人」だった。具体的には、現場の指揮を執るミドルマネージャーが過度なストレスで判断力を失い、組織全体の対応が停滞するケースが相次いだ。厚生労働省の調査では、管理職のメンタルヘルス不調による休職が2019年比で37%増加しており、この層の脆弱性が企業全体のリスクになっている。従来の防災対策は物資の備蓄や避難経路の確保に重きを置いてきたが、実際の災害対応で最も重要なのは「冷静に判断し、部下を導けるリーダー」の存在だ。このプログラムが注目される理由は、平時のウェルネス施策が有事のレジリエンスに直結するという科学的知見を実装している点にある。マインドフルネスや認知行動療法の要素を取り入れ、ストレス耐性を段階的に高める設計は、消防士やパイロットなど高ストレス職種で実証された手法と共通する。さらに、個人のスキル向上だけでなく、組織文化の変革も視野に入れている点が従来の研修と一線を画す。心理的安全性の高い職場環境があってこそ、個人のレジリエンスは発揮される。

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ビジネスへの影響

経営層が今すぐ着手すべきは、ミドルマネージャーの負荷状況の可視化だ。多くの企業で、この層は上からの業績圧力と下からの労務管理の板挟みになっており、有事の際には真っ先に機能不全に陥る。このプログラムのような外部リソースを活用する前に、社内の1on1制度やピアサポート体制を点検し、マネージャーが弱音を吐ける環境があるかを確認したい。投資対効果の観点では、管理職一人の長期休職は代替人材の確保や業務引き継ぎで平均800万円のコストが発生するという試算もあり、予防的施策は十分にペイする。また、BCP訓練にウェルネス要素を組み込むことで、形骸化しがちな年次訓練を実効性の高いものに変えられる。たとえば、訓練後に参加者のストレス指標を測定し、高ストレス状態での意思決定の質を評価することで、真の危機対応力が測れる。

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